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  • 心と身体の栄養ブログ はちぶんめ

十六候 葭始生


【新暦:およそ4月20日~4月24日ころ】

穀雨 初候 葭始生(あしはじめてしょうず)

暖かくなり、水辺の葦も芽を吹き始めるころです。


葦(あし、または、よし)は、身近な水辺に広く群生しているのを見かけます。夏には「よしず」(すだれ)に姿をかえた葦はホームセンターやスーパーマーケットにもたくさん並んでいます。また、茅葺屋根の古民家では今でも葺き替えに活用されています。大きいものは5mもの高さまで成長するそうです。

 

生えている場所によっては雑草とされてしまうところもありますが、魚や昆虫、鳥など、多くの生物の貴重な産卵や生息地としての役割を持ち、地球温暖化の抑制に役立つ二酸化炭素吸収や酸素生成を行い、水質浄化にも貢献する植物でもあります。

 

葦原の国(あしはらのくに)との別称を持つ日本は、古代の頃には葦がたくさん生い茂る土地だったそうで、「狭い国土に急峻な山がひだをなす島国の地形で、葦原は海と山との間の緩衝材となり、雨水や土砂の流出をせき止め、多くの生物のすみかともなり、また長い期間の間に人間の住める平野を形成していったのでしょう」(tenki.jp記事より)とのことです。私たち暮らせるのは葦のおかげかも?ですね。


葦と聞くと、フランスの数学者・物理学者・思想家・哲学者パスカル(パスカルの原理のパスカルです)の「人間は考える葦である」との言葉を思い出す方も多いかもしれません。この言葉をコロナ禍も含めさまざまな災害が続いている今、捉えなおしをしてみると「自分で考える」ことの大切さを感じ「自分で考える」ことのできる尊さを大切に、謙虚に思考して生きていたいと思いました。



パンセより


断章346 ”考えが人間の偉大さをつくる”


断章347 ”人間はひとくきの葦にすぎない。自然のなかで最も弱いものである。だが、 それは考える葦である。彼をおしつぶすために、宇宙全体が武装するには及ばない。蒸気や一滴の水でも彼を殺すのに十分である。だが、たとい宇宙が彼をおしつぶしても、人間は彼を殺すものより尊いだろう。なぜなら、彼は自分が死ぬことと、宇宙の自分に対する優勢とを知っているからである。宇宙は何も知らない。だから、われわれの尊厳のすべては、考えることのなかにある。われわれが満たすことのできない空間や時間からではない。だから、よく考えることを努めよう。ここに道徳の原理がある。”


断章348 ”考える葦。私が私の尊厳を求めなければならないのは、空間からではなく、私の考えの規整からである。私は多くの土地を所有したところで、優ることにならないだろう。空間によっては、宇宙は私をつつみ、一つの点のようにのみこむ。考えることによって、私が宇宙をつつむ。”




心とからだの栄養ブログ「はちぶんめ」2021.4.20

~心と身体の健康に寄り添う~ テンスタイルヨガスタジオ



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